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2012年6月

【EXTRA-01】萌え蛾特集

蛾を語る上で欠かせないのはその顔の可愛さだろう。

そんな蛾達の可愛さを追い求めた写真をここで公開していく。

S S_2
リンゴドクガ                                ヒロバトガリエダシャク

Sp8065160 S_3
カイコ                                    エゾヨツメ
S_4 Sp9055918
ギンモンカレハ                              フタホシドクガ
Sp8225628 Smaimai
ヤママユ                                  マイマイガ
Sp9166145 Spa194287_2
クスサン                                  ヒメヤママユ
Sp4292956 Sp4182416
アカハラゴマダラヒトリ                          イボタガ

【0060】シーベルスシャチホコ
Odontosia sieversii japonibia

海外の人名がつく種というのは意外と少ないように思う。

以前はミヤマエグリシャチホコ、という名前だったのだが何かあったのだろうか。

個人的にはミヤマエグリ~のほうが好きだ。


4月頃から出現するシャチホコガで、春の山間部でよく灯下に飛来する種だ。

なかなか渋いデザインをしているのだが、個体変異も多い。

黒っぽいのから白っぽいのまで様々で極端な個体を見ると「ん?なんだこれ?」と思うこともしばしば。

S
【成虫♂写真】20120429群馬県片品村丸沼<標高1400m>

オスは触角が強く櫛歯状だ。メスより若干小さい。


Ssiberuko
【成虫♀写真】20120429群馬県片品村丸沼<標高1400m>

メスは触角が糸状で細い。白っぽいのが多いように思う。

撮影は群馬県だが、群馬県のRDBでは注目種となっているようだ。

種小名はsieversii(シーベルシ)。和名にもあるシーベルスで人名由来であろうが、その正体はわからない。

記載年が1856年と150年以上昔である。アマチュアだと探しようがない。名前の感じからロシア方面だとは思うのだが・・・

ちなみに日本の蛾類でsieversがつくのはこの種だけである。


コンディションが悪い時でも飛来してくれる蛾の印象がある。春の山間部探索ではおなじみの存在だ。

食樹はカンバ類。埼玉では奥秩父で記録が多い。


以下記録
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【成虫♂写真】20130326埼玉県秩父市中津川<標高600m>

【0059】カシワキリガ
Orthosia gothica jezoensis

春に出現するオルトシア属のキリガ。越冬しないキリガである。

画像検索するとたくさん出てくるので、かなり普通に見られる種のようだが僕はあまり見たことがない。

僕の目にだけにしかわからない強烈な擬態でもしているのだろうか・・・

変異があるようだが、環状紋を黒く縁取る 【】 模様が印象的な種だ。

 S120409k
20120429群馬県片品村丸沼<標高1400m>

オスの触角は強く櫛歯状になっているのがわかる。


種小名はgothica (ゴチカ)。ラテン語でゴシック、の意味である。

ゴシック自体に色々な意味合いが含まれるので、これ!という断定ができないが・・・

黒が太くあしらわれた模様をゴシック体的な意味で指しているのだと思う。

>>>>>>>>>>>>>>160604追記
北海道での採集をしていたところ、見慣れないキリガをみつけた。

一見してオルトシアなそのキリガは見慣れない赤茶色で濃淡のある蛾であった。

同行の蛾LOVE氏が持ち帰り、カシワキリガだということがわかった。

よくよく「日本の冬夜蛾」を見返すと確かに似た蛾が載っていた。この変異は北海道に産するようだ。

Sp5132423
20160514 北海道上川郡上川町<標高700m>


さて、このカシワキリガであるが・・・ 分類の歴史がどうにもごちゃごちゃしている。

そもそもこの赤いタイプのカシワキリガはアカモンエゾキリガO. jezoensis として松村松年によって記載されていた。

この時点で他のカシワキリガは大陸のものと同じO. gothica askoldensis(東アジア亜種とでもいえばいいかな) とされていたようだ。

そしてこのアカモンエゾキリガはO. gothica askoldensis のシノニムとされ、O. jezoensis は分類上からその名を消されることとなった。

しかし、O. gothica askoldensis は独立種。さらに日本のものとは違う、ということになった。

大陸のものはO. askoldensisとして独立種になり、日本のものはO. gothica jezoensis とされ、O. gothica の日本亜種扱いとなっている。

なんか日本のものは暫定っぽい立ち位置なのかな。

運よく北欧のO. gothica が手元にあるのでちょっと調べてみようと思います。

【0058】キンイロキリガ
Clavipalpula aurariae aurariae

平地にも山地にも産する普通種の春キリガ。

黄金色、とまではいかないが鈍い金を思わせるメリハリの効いた前翅が特徴的だ。


灯下に良く集まり、遠目で見ると一瞬「ん?なんだあれ!   ・・・キンイロかぁ」と思わせることもしばしば。

春の探索にはつきもののキリガのひとつだ。

S
20120429群馬県片品村丸沼<標高1400m>
よく見ないとわからないが、オスはメスに比べ若干触角が毛深い。


S110508
20110508埼玉県秩父市豆焼橋付近<標高1065m>
対するメスは糸状の触角だ。

近年、台湾産が亜種とされその他に生息するのは原名亜種となったようで、これにより学名が

Clavipalpula aurariaeから

Clavipalpula aurariae aurariae に変更になったようだ。
              亜種名


memo.....
ヤガ科 ヨトウガガ亜科に分類され、春に出現。
埼玉では4~5月に見られます。

【0057】エグリキリガ
Teratoglaea pacifica

前翅の先端がエグれていて一目でそれとわかる特徴的なキリガである。

大きさも小さく大人の小指の幅にも満たない。

普通のキリガとは一線を画した姿は一度見てみたいと思っていた。


ずっと出逢えなかったエグリキリガだが今年に入って立て続けに3頭、会うことができた。

それぞれが違う場所での遭遇。会えるときはこんなもんなのかもしれない。

S1204293
20120429群馬県片品村丸沼<標高1400m>

基本的には黒っぽい個体が多いようだが、このように茶褐色になる個体もいるようだ。


memo.....
ヤガ科 キリガ亜科に分類され、成虫越冬するようです。
埼玉県では正式な記録がないようです。

以下記録
S120519
20120519群馬県吾妻郡嬬恋村大字鎌原字大カイシコ<標高1260m>

【0056】ミヤマカバキリガ
Orthosia incerta incognita

冬の通行止めが解除され、意気揚々と赴く山中のポイント。

そんな時期と場所にこの種はちょうど現れる。

写真で見ると【ホソバキリガ】と酷似しているのだが実際会うと

「あぁ コイツはミヤマカバだ」となんとなくわかる不思議な蛾だ。


ホソバキリガを汚したようなデザインだが個体変異が多い。

白っぽいのやオレンジ気味のまでいて色とりどりに山奥の春を告げてくれる。


S120429
20120429群馬県片品村丸沼<標高1400m>



memo.....
ヤガ科 ヨトウガ亜科に分類され、春に羽化します。
関東では標高の高いところ(1000m~くらい?)に生息しています。

以下記録
S1204292
20120429群馬県片品村丸沼<標高1400m>


【0055】コケイロホソキリガ
Lithophane nagaii

コケイロという名にはちょっとピンとこない灰褐色の蛾である。

他のリトファネと同様、成虫越冬で4月頃までその姿を見ることができる。

渋いその姿にそぐわず、意外と南方系の種のようだ。

日本産蛾類標準図鑑には太平洋側では静岡県以西、日本海側では新潟県以西に分布、となっている。


僕は埼玉県、栃木県、群馬県でその姿を見ているが、何れも内陸部。

内陸ではまぁまぁ北まで足を伸ばしているようだ。

S110407
20110407埼玉県秩父市九度の沢付近<標高1000m>

他のリトファネより一回り小さく、ちょこん、と止まっているイメージだ。

関東周辺で見られるリトファネでは一番見る機会の少ない種だ。


memo.....
ヤガ科 キリガ亜科に分類され、秋に羽化→成虫越冬。
越冬前の個体はみたことありません。

埼玉では少ないながらも記録があります。


以下記録
S090404 S120415
20090404栃木県日光市中宮祠<標高1260m>        20120415長野県軽井沢町大字軽井沢<標高960m>

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