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2013年3月

【0077】ウスミミモンキリガ
Eupsilia contracta

ハンノキに依存したキリガの仲間である。

埼玉県では以前から準絶滅危惧(NT)に指定されていた種だ。

昨年改定した環境省RDBにも新たに準絶滅危惧(NT)として掲載された希少種である。


と言いたいところだが。


幸い僕の家からは30分ほど車を走らせると、大規模なハンノキ林が姿を現す。

その林で糖蜜採集を行えば、すぐに大量の本種がやってくる。

正直希少種の雰囲気など微塵も感じさせない飛来っぷりで全飛来キリガの7割くらいを占める。

S
20130307埼玉県さいたま市桜区<標高10m>

上記は♂。他のキリガと同じように、オスのほうが微妙に触角が毛深い。


同所で得られた♀はこちら。

S_2
20130307埼玉県さいたま市桜区<標高10m>
若干、触角が細めなのがわかると思う。

しかしこれを現地で見極めるのは至難の業だ。

写真に撮ってよく見てみないとわからない程度の差である。


ハンノキ依存種は生息環境が限られている。

同じようなハンノキ依存の【オナガミズアオ】や【ユキムカエフユシャク】も中々見ることができない蛾だ。

河川敷のハンノキ林が不必要な開発によって減少しないことを祈るばかりだ。


memo.....
ヤガ科 キリガ亜科に分類されています。
秋に羽化する越冬キリガで、4月ころまで見られます。
街灯には殆ど飛来せず、糖蜜を使って採集しないと中々出会えません。

【0076】チャオビトビモンエダシャク
Biston strataria hasegawai

ビストン属の中でも出会うのが難しい種類のひとつだ。

一見すると【トビモンオオエダシャク屋久島以北亜種】に似ているが、

チャオビ~は後翅が薄い、後翅の中横線がカクカクしてない点で見分けがつく。

止まり方も△状に止まることが多いようだ。



見分けが付くのか不安だったが、実際に会うと一見して違いがわかるから不思議なものだ。
S
S_2
20130318山梨県<標高550m>

同じ個体である。普段の止まり方と後翅の薄さを見ていただく為、二枚貼ってみた。


幼虫は海外の記録では広食性のようだが、日本では確定していない。

ただ、トビモンオオエダシャクの様にどこでも見かける種ではない。

一体何が二種の生息域で違うのか。蛾の世界の不思議は尽きない。


以前はとてもレアだったのだが、ここ一、二年で妙に目撃例が増えている種である。

しかも3月の目撃が多い。既知の知見では4~5月となっていたのだが・・・

♀の記録が非常に少なく、未だ国内では片手ほどの状態だ。


種小名はstrataria(ストラタリア)。少し検索するとstratに「地層」という意味があり前翅の模様としっくりくる。

接尾辞-riaをつけてラテン語化したものかもしれない。


埼玉では未だに記録されていない。

【0075】ホソバキリガ
Anorthoa angustipennis

秋に羽化する越冬キリガとは違い、春に羽化してくる春キリガ。

その中でも先陣を切って羽化してくるのはこのホソバキリガだ。

春キリガ界の特攻隊長、と言って良いかもしれない。


糖蜜にも集まり灯下にもやってくる。キリガを採集しているととにかく良く見る蛾だ。


Sp2262910
20130226埼玉県狭山市<標高90m>
こちらは♂。

Sp2262908
同じ所にいた♀。

フユシャク探索をしていたら樹液に惹かれてやってきていた。
♂は触角が♀に比べ毛深いのがわかるかと思う。


memo.....
ヤガ科 ヨトウガ亜科に分類されています。
2月の中頃から出始め、山間部では5月頃まで見られます。
埼玉でもたくさん記録がある普通種です。

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