マダラキボシキリガ
Dimorphicosmia variegata (Oberthür, 1879)
夏キリガの中でも一際目立つ色彩をした蛾だ。
しかし、♂と♀でかなり斑紋に違いがあり、♂はあまり目立たない。
♀は白を基調とした美しい蛾である。
実際に会うとキリガにしては小さめの蛾なのでイメージと一致しなかった。
シナノキを食樹としているが、シナノキがあればどこでもいる、というわけでもない。
♂は黒を基調とした地味目の蛾だ。
同じ食樹の ヤンコウスキーキリガ を採集に行った時にはたくさん飛んでくる。
美しい種だが、ヤンコウスキーが本命かつ大量飛来するのでハズレとして見られてしまう哀しい蛾である。
♀は本当に美しい。もう少し大きければ人気もあがっただろうなあと思う。
ヤンコウスキーよりは生息地が限られていないが、あまり見ることのない蛾だ。
種小名は variegata (ヴァリエガータ)。イタリア語で「多彩」の意味。
♀の色彩や♂♀の色の違いを評してのことかと思う。
埼玉では記録が西部にあるようだが、僕自身は見たことがない。
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