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2013年10月

【0118】エグリヅマエダシャク 本土伊豆諸島以外亜種
Odontopera arida arida

日本全国に分布するド普通種である。

初春から晩秋まで、標高10mから2000m以上までその姿は見ることができ、

僕の中でキングオブ普通種inエダシャク亜科の称号を与えている。


食草も多岐に渡り、樹木だけでなく草本類をも食草としているようだ。

一度、我が家のサクラにも幼虫がついていたことがある。


Seguriduma
【成虫ex写真】20131014 埼玉県秩父市小品沢<標高900m>

普段は完全スルーのエグリヅマエダシャクだが、あまりにも飛来が少ないこの日は被写体となっていただいた。

よく考えたらメスを撮影していない。これからは少しチェックすることになりそうだ。


似た種に【キイロエグリヅマエダシャク】がいる。一見して黄色い山地性の蛾である。

伊豆諸島には別亜種が存在する。名前の由来である「抉り褄」の部分が少し異なるようだ。


埼玉でも市街地から亜高山帯まで非常にたくさんの記録があり、出会うことは難しくない。

【0117】モモイロキンウワバ
Anadevidia hebetata

その名のとおり桃色のキンウワバである。

前翅の外縁付近が鈍く光る特徴から、よく市街地で見る【ウリキンウワバ】に似た感じを受ける。

が、ウリキンウワバを見慣れていればモモイロとの区別はそう難しくないように思う。


桃色を帯びた翅色に加え、外横線が直線的なのが本種の特徴である。


Smomoiro
【成虫ex写真】20131008 長野県軽井沢町大字長倉<標高1300m>

秋によく見られるが、同属ウリキンウワバがド普通種なことに比べるとかなり少なく感じる。

食草は未だにわかっていないようだ。


埼玉では平地から山地まで幅広く記録がある。

僕は大宮区で死骸を見ているので意外と市街地でも発生してるようだ。

【0116】キトガリキリガ
Telorta edentata

越冬をしないテロルタ属のキリガである。

おおよそ10月半ばくらいにその姿を見ることが多い秋の蛾だ。

テロータは日本で3種確認されているが、いずれも秋の大体同じ時期に出現する。


地味な仲間ではあるがキリガのシーズンインを知らせてくれる蛾たちだ。


S
【成虫♂写真】20131014 埼玉県秩父市豆焼橋付近<標高980m>

オスの触角には毛束が目立つのがわかるかと思う。


S_2
【成虫♀写真】20131014 埼玉県秩父市豆焼橋付近<標高980m>

同日同所にいたメス。

触角が糸状なのがわかる。色もオスに比べると若干薄いようだ。

食草はナシやクヌギ、アベマキが記録されている。

埼玉では平地から山地まで幅広く記録がある。

【0115】フタキスジエダシャク
Gigantalcis flavolinearia

秋が深まり始める頃に出現するエダシャクである。

秋らしく黄色のラインを取り入れた前翅はインパクトが強く、ひと目で本種だとわかる。

と同時に蛾のシーズンが終わりに近づいていることを感じさせる。


Sfutakisu
20131014 埼玉県秩父市豆焼橋付近<標高980m>

オスは櫛毛状の立派な触角を持つ。


Sfutaki
20131008 長野県軽井沢町大字長倉<標高1300m>

メスは糸状に見えるが極めて短い櫛毛状の触角。あと翅形が若干丸くなるようだ。

食草はバラ科のマメザクラ、ズミ、アズキナシが記録されている。

埼玉での記録は横瀬町の一件となっているが、秩父市の山地帯では見かけることが多い。

【0114】アオバハガタヨトウ
Antivaleria viridimacula

晩秋に出現して越冬せずにそのまま年内で寿命を終える蛾である。

個体数は少なくなく、時期にはよく見かける蛾だ。

緑色の部分には濃淡があるが、他種と間違えることはないと思う。


ただ、名前のうろ覚えにより出現時期が同じでよく見かける

【ミドリハガタヨトウ】や【ホソバミドリヨトウ】と混同してしまうことがあるかもしれない。

Saoba
20131014 埼玉県秩父市出合<標高720m>

オスの触角は微妙に毛束が確認できる。

食草はウラジロガシ、サクラ等が記録されている。


埼玉では平地から山地まで幅広く記録がある。

【0113】ハガタナミシャク
Eustroma melancholicum melancholicum

山の中で蛾を探しているとちょくちょく見かけるナミシャクである。

黄色の模様が目立ち、成虫の生息期間が春から秋までと長いこと、生息域が広いことなどから

多くはないにしろ目に入ってくる種である。

やはり雑多の蛾に紛れて独特のその模様は目を惹きやすいと思う。


【オオハガタナミシャク】という種がいるが別属で大きさもオオハガタ~ の方が小さい。

未だに僕自身も混同してしまうことがしばしばある。


幼虫はヤマブドウやツタでの飼育例が報告されている。

Shagata
20131014 埼玉県秩父市小品沢<標高900m>

触角はオス・メス共に糸状で見分けには使えない。

山地性で埼玉では西側に分布の偏りが見られる。

【0112】テンスジキリガ
Conistra fletcheri

見分けの難しいコニストラ属のキリガだ。

そのせいかコニストラは敬遠する傾向があるが、テンスジキリガは特徴が出ている個体だと若干わかりやすい。

腎状紋に黒紋がなく、翅脈が白っぽく目立っていたらテンスジの可能性がかなり高い。

内横線が直線的なら間違いないだろう。


越冬前の美しい個体であればその特徴がよくわかる。

S
20131014 埼玉県秩父市小品沢<標高900m>

オスの触角は微かに毛束状でよく見ないとわからない。

食草が未だによくわかっていないようだ。
-----140307訂正
柳田(1999)はクリ、ヤナギ、ミズナラ、ミズキなどの広葉樹であると述べている。

僕は山地に生息している、と思っていたが埼玉では浦和や川口の記録があるようだ。

【0111】ムラサキシャチホコ
Uropyia meticulodina

日本蛾界における擬態の王とでも言うべき種ではないだろうか。

近年、テレビ等でもよく取り上げられることが増えたおなじみの蛾である。

丸まった枯葉に擬態したその前翅は、人間の目でも見ても丸まってるように見える。


実際は丸まってなどいないのに、だ。


鱗粉で人間の目を錯覚させるトリックアートを描いているのだ。

進化の過程でこうなったのであろうが、とても信じることができない。

神を信じない僕がその存在を疑ってしまう完成度だ。


まさに「神の御業」である。


Smurasaki
20130823 埼玉県秩父市入波沢<標高650m>

オスの触角は櫛毛状。

メスは糸状で一回り大きいが、未撮影。


オニグルミを食草とする意外と普通に生息している蛾である。

「え? 見たことないよ?」 と思った方、実は騙されているだけなのかも知れません。

埼玉での記録は多数。オニグルミがあれば平地の公園でも生息している。


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