アメイロホソキリガ
Lithophane remota Hreblay & Ronkay, 1998
【ナカグロホソキリガ】とよく似た越冬キリガである。
飴色ということで色が薄茶褐色のキリガ。
1998年に記載されたばかりの新しい種だ。
TINEA,15(Supplement 1).1998.
現地で「これはアメイロ!」と断言できることは少ない。アメイロっぽいナカグロが存在するからだ。
怪しいのを採集して家に帰って写真と標本をよーく見比べて「うん、これはアメイロだな」と同定している。
越冬前と越冬後では少し雰囲気が変わる。
越冬前は色が濃く、更にナカグロとの区別が困難になる。
差異点をナカグロの時も書いたが、いかんせん文字で表すだけではわかりづらい。
ということで差異点をまとめて比較画像を作ってみた。
【成虫比較写真(越冬後)】上:ナカグロホソキリガ 下:アメイロホソキリガ
他にもアメイロは前翅の幅が狭いという特徴もある。
図鑑に記述されている相違点であるが、肩の部分の記述は僕の私見である。参考程度にして頂きたい。
新しい種のため、記録が少ないが埼玉にも生息している。
僕が知るかぎりは秩父市で記録されている。
種小名はremota(レモータ)=遠隔、辺鄙ななど。要は辺鄙なところにいるリトファネということか。
食草が未だ不明である。近縁種ナカグロホソキリガはサクラで飼育された記録があるが、
アメイロと分化する前の記録であるため、実際はどちらの幼虫かはっきりしていないようだ。
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