タッタカモクメシャチホコ
Kamalia tattakana (Matsumura, 1927)
タッタカモクメシャチホコ。 口に出すとリズミカルな和名である。
とっとこハム○郎を彷彿とさせる語呂の良さは記憶に残りやすく、ある意味有名なシャチホコガだ。
勿論このタッタカというのは語呂を意識したわけではない。
種小名tattakaana (タッタカアナ)にもあるように台湾の立鷹峰に由来するようだ。
名前のインパクトも強いが、実際に出会った時のインパクトもまた強い。
大きく、美しい。
恋い焦がれていた蛾のひとつではあったが、西日本を主な生息域としており関東では殆ど記録がない。
勿論埼玉の記録などない。
出会えるのは当分先のことだろうと半ば諦めていた蛾であった。
しかし状況が一変した。
Facebookを通じて知り合ったSさんが関東で撮影していたのだ。
即座に僕は行動に移した。
仕事帰りに高速を飛ばし、厚かましくも現地を案内していただいた。
土砂降りには祟られたが、お陰様で結果4頭の飛来を見ることができた。
おそらくは新産地である。報告されるとの事なので僕の方では非公表、とさせて頂くことをご承知願いたい。
実際に出会ったタッタカモクメの第一印象は 「 デカイ! 」 の一言だった。
【オオモクメシャチホコ】くらいを想定していた僕の期待を良い意味で裏切ってくれた。
そして美しい。白地に黒模様の蛾マニアの皆さんは見なくてはいけない蛾だろう。
タッタカの特徴のひとつ、濃淡のある内横線の黒帯が特に素晴らしく、見入ってしまう。
尾端付近の○印も面白い。
3頭を採集し、この夜は幕を下ろした。
先日のアズサに続き、この日も忘れられない夜となったのだった。
この一帯では珍しい種ではないようで、多数の飛来があるとSさんは言う。
食樹イイギリの生息域で調査すればもっと記録は増えるのかもしれない。
現在のところ宮城県が最北記録だったと記憶している。
※青森県西部でも記録された。極一部にイイギリが分布しているらしい。
Sさんの話ではイイギリの北限もそのあたりなのだそうだ。
今回このタッタカモクメシャチホコ捜索に快く応じていただいたSさんには本当に感謝しきりです。
この場を借りてお礼申し上げます。
コメント
こんばんは。
タッタカ素晴らしいですねぇ。
オオモクメとかの大きさと同じくらいかと思ってましたが、結構大きい様ですね。
一生に一度は見てみたいものです。
投稿: だんちょう | 2014年7月14日 (月) 01時31分